2017年11月29日

メッセージリレー第7回 水本明莉さん

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(1) ショパンの名曲が並ぶ素晴らしい演奏会の一端を担えることを、心から嬉しく思います。わたしにとっても思い入れの強いショパン晩年の名曲達を、聴いて下さる皆様と共有できますことを楽しみにしています。

(2) 演奏させていただく3曲はいずれも、ショパン晩年に書かれた傑作達です。

●即興曲第3番 変ト長調 Op.51
即興曲第3番は、彼の遺した4曲の即興曲のうち一番最後、彼の創作活動の最も充実した時期に書かれました。香り立つように移りゆく響きの中にゆらめく、優美で時に感傷的な旋律が美しい、ショパン自身も愛奏したといわれる作品です。

●3つのマズルカ Op.56
即興曲の完成から約1年後、自身が患う肺病により身体的・精神的に不安定になっていくなか、ショパンはマズルカ作品56を書き上げました。特徴的なリズムを有するポーランドの民族舞踊であるマズルカは、ショパンが最も大切にしたジャンルのひとつで、彼の生涯を通して50曲以上が遺されています。作品56は、詩的で表情豊かな第1曲、民族色が豊かに表れた第2曲、静謐で幻想的な性格の第3曲からなり、高貴な魅力に満ちた作品です。

●幻想ポロネーズ 変イ長調 Op.61
マズルカと同じくポーランドの舞曲であるポロネーズは、小規模なマズルカとは対照的に、その多くがショパンの民族意識と芸術的志向を統合した大作に結実してきました。幻想ポロネーズ作品61は最晩年に書かれた、ショパン最後の大作です。当初は幻想曲として書かれていたこの曲は、5つの主題が回顧する自由な構成と夢幻的な楽想をもち、深い憂愁と、光を湛えたポロネーズのリズムを端々に散りばめながら、崇高な音楽世界の高みへと昇華していきます。

(3) ショパンはわたしにとって、ピアノを演奏することを、ひとり分の命を生きることのように感じさせてくれた初めての作曲家でした。ショパンの音楽に宿る儚く尊い美しさに触れるたび、彼の音楽は人生そのものだと感じます。

(4) すばるホールでさせていただいたコンサートが、わたしの初めてのソロリサイタルでした。お客様と関係者の皆様が見守ってくださる温かく素敵な空間で、大好きな曲を集めたプログラムを演奏した時の胸いっぱいの喜びを、今もよく覚えています。

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追加メッセージをご覧いただけるピティナ(一般社団法人全日本ピアノ指導者協会)のページはこちらをクリックしてください。
http://www.piano.or.jp/concert/tieup
posted by subaruhall at 16:27| Comment(0) | 日記
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