2018年01月19日

メッセージリレー第13回 實川 風さん

zitu.jpg
(1) (2) 二日間に渡って催されるショパンの祭典、大変楽しみです!二日目にショパンのピアノ協奏曲第一番ホ短調を演奏いたしますが、この日は同時代を彩ったシューマンとリストのそれぞれ特徴的なピアノ協奏曲と並べてお聞きいただきます。僕は常々、ショパンほど他の作曲家の作品と混じり合わない作曲家もいないように思うのですが(ショパンが入るとリサイタルのプログラム作りが途端に難しくなるように思います。)、今回は三人の協奏曲を続けて聞くことで、それぞれの作曲家の独創性や気質までが浮き彫りになるのではないかなと思っています。
ショパンのピアノ協奏曲第一番は若かりしショパンの力作で、一見華やかで感傷的な音楽の内側に、不屈の力強さを秘めています。オーケストラとピアノが細やかに室内楽的に寄り添うことが求められます。ピアニストの自在な音の動きの中、オーケストラの各楽器はオブリガード的であったり背景に回る部分が大半であるためか「オーケストレーションが弱い」などと言われる事がありますが、僕はそうは思いません。この曲では、ホルン・ファゴット・ヴィオラ・チェロといった中低音楽器に大切なモチーフやピアノとの掛け合いがたくさん出てくるのですが、これはいざ弾いてみると、ピアノという楽器の音色の美しさが特に際立つ組み合わせなのです!なので、オーケストレーションが不得手なのではなく、ピアノをオーケストラと戦わせずに、双方を室内楽的に美しく対話させることをショパンは目指し、それに成功しているように思います。

(3)僕にとってショパンへの想いはとても複雑で、大好きなのに遠ざかっていくことの多い作曲家です。即興的でありながら堅牢な構築性を持ち、内側は感情でドロドロになっているのに、表面は精工で緻密に練り上げらていて、とにかく複雑な奥行きを感じさせる作曲家です。素直にショパンと一体化するような感覚までいける時は、ものすごく自由な感覚を味わえる作曲家だとも感じます。

(4)すばるホールでの演奏は今回が初めてなので、どんなホールなのかとても楽しみです。
posted by subaruhall at 17:20| Comment(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: